さざんか寄席







三 落 会


9月18日(土) 

立川女性総合センター
アイムホール


今回で第23回目の三落会
(三多摩落語競演会)は、
立川落語会・多摩落語寝床の会
稲城らくだの会の3つの
落語会が参加しました。

青梅落語研究会は今回、
都合で参加できませんでしたが、
来年は、参加をお待ちしております。

時間調整で立川亭ポ欄さんが
急きょ「親子酒」を演ってくれました。


3つの落語会が芸を競い合い
大変に盛り上がり楽しい会でした。






ノナあさがお寄席    日時 7月19日(月)   場所 ノナ由木坂 集会所

夏祭りのプレイベントとして、マンションの管理組合よりお声がかかり出演させていただきました。
ゆったりとした会場に暑い中、来ていただいたお客さんには、よく笑っていただきました。
この会場では、はじめての寄席だということで、可女次さんも初級編として、
小噺をたっぷりとやり、怪談「のっぺらぼう」で涼しんでいただきました。
最後に、かっぽれを披露して終了しました。

たま亭葉光 「目薬」 紋雁亭柴奴 「天狗裁き」 三笑亭可女次 「のっぺらぼう」



あさがお寄席  日時  7月3日(土)  場所 関戸公民館 大会議室




第24・25・26回 せきど落語会 三笑亭可龍
真打ち昇進特別公演  ご来場ありがとうございました!

初日、六月三日

 いよいよ寝床の会創立以来の大イベント、可龍さん真打昇進特別公演が初日を迎えました。公民館の事務室には豪華な電報が届き、お花屋さんがやってきたりと、何だかいつもと違う雰囲気です。午後6時の開場時間の30分前には早くも入場待ちの列ができはじめ、「今日はいつもより出足が早いぞ」と思っていると、エレベーターからは次々とお客様が降りてきます。

 開場までに50人ほどが並ばれたでしょうか。早くも過去最高入場者数を更新する予感です。

 そして、なんと170人以上のお客様が揃ったところで最初の出演者、三笑亭可女次さんが登場。こっけい噺の得意な可女次さんの「寿限無」は最後に「志村けん」を髣髴とさせるおばあちゃんが登場して「すらすらと寿限無の名前が言えてしまうという」独自の演出で会場を沸かせました。

 続いて三遊亭遊雀師匠は「堪忍袋」。端正な遊雀さんが、夫婦喧嘩の場面を思いっきり誇張して笑わせてくれました。

 次は桂平治さんの「源平盛衰記」。この師匠はきっと「魂そのものが噺家」なのでしょう。一から十まで、表も裏も、どこから見ても噺家。高座も楽屋も打ち上げの席も全く変わらない楽しさ。お帰りになるときの聖蹟桜ヶ丘の登りのホームでもひときわにぎやかな輪が出来ていました。

そして可龍さんの師匠、可楽師の「ちりとてちん」。体調の思わしくないなか、愛弟子のために出演していただきました。ありがとうございました。

 そして、「口上」。平治師匠と可楽師匠の漫才のような掛け合いで爆笑のうちに終わり、鏡味初音さんの可愛らしいトークとみごとな太神楽の後に、いよいよ可龍さんの登場。地元で真打ちとして初登場のネタは「明烏」。私は可龍さん演じる登場人物の中では「ウブな若旦那」が好きですが、みなさんはいかが思われたでしょうか。

 さて、中日は夢之助師匠、ナイツのお二人をお迎えしてどんな噺が聞けるのか、楽しみになった一夜でした。


中日、六月四日

 この日は前売りが200枚を超えたため、当日券販売を20枚限定とさせていただきました。お買い求めいただけなかったお客様には心からお詫び申し上げたいと思います。申し訳ありませんでした。

 この会始まって以来の満員での開口一番はこの日も可女次さん。ネタは「転失気(てんしき)」。爆笑の一席でした。続いて可龍さんは「こうもり」。新作なのに、なんとなく古典風味のある、可龍さんにぴったりのネタでした。お次は三笑亭夢之助師匠。入門に至るエピソードを交えたマクラから「粗忽の釘」。笑いっぱなしの30分でした。

 そして、お楽しみのナイツ。舞台に出た途端、会場から「うわぁ〜」という何とも言えない歓声が。舞台袖では会館のスタッフの方々が、「こんなの初めて」とつぶやいていました。

 ここではたっぷり20分、ジャイアンツネタなどで楽しませていただきました。

 可龍さんの二席目は「締め込み」。忍び込んだ家で夫婦げんかが始まってしまい、やむを得ず仲裁に入る泥棒の話。

 お気づきだと思いますが、初日の「明烏」、この日の二席ともに、このせきど落語会で、しかも直近で披露している噺です。今まで、この会ではひとつとして同じ噺をしてこなかった可龍さんですが、「そこには何か特別な意味があるのですか」と聞いてみました。

 可龍さんは、この3日間は特別な会なので「今自分の出せる最高のパフォーマンスと思える一席を」、そして、そのうえで「初日はいかにも寄席らしいものを」「中日は幅広いお客様に喜んでいただけるものを」という選択の結果だったそうです。ちなみに「楽日は自由にやらせていただきます」とのこと。

 明日は三笑亭一門若手の切磋琢磨の場でもあるし、どんな噺が聞けるか楽しみです。


楽日、六月五日

 この特別公演も、あっという間に楽日を迎えることとなりました。中日の「騒動」から思うと、何だか「まったり感」の漂う受付周りです。それでも、前日までの勢いにつられてか、お客様は次々訪れます。

 そんな中、この日の「開口一番」は可女次さん。考えてみれば可女次さんもこの3日間出ずっぱり。しかもゲストのお世話などもこなしながらの3日です。本当にご苦労さまでした。可女次さん、今日はどんなネタがいいのか、と客席を何度も下見に。いろいろ考えた末に通常は「祝いがめ」。普通は「こいがめ」と言っている噺ですが、この日はお祝いなので、祝いがめ。おまけに「かっぽれ」も踊ってくれました。続いて、せきど落語会最多出演記録保持者の夢吉さん。ネタは「近日息子」。朝夢さんの「代脈」で仲入り。中日のナイツと並んで今人気の若手漫才コンビの「ロケット団」のお二人は、たっぷりと山形弁ネタやヒーローインタビューのネタで笑わせてくれました。

 そして、いよいよ3日間公演も大トリ。この日の可龍さんはずっと何を演ろうか考えていました。決まらないまま高座に上がり、後になって可龍さん曰く「気がついたら始まっていた」という「宮戸川」。奇しくもこのネタは、第1回のせきど落語会のネタ。足かけ7年、26回の集大成(とは言ってもこれで終わりではありません)といった感じで終演になりました。3日間でなんと600人を超えるお客様にご来場いただきました。こんなに大きなイベントを成功のうちに終わらせることが出来たのは、もちろんお客様のおかげですが、今回は、関戸公民館、桜ヶ丘商店会連合会、多摩子ども劇場のご協力のおかげです。それから、チケット販売で多大なご苦労をおかけした、ヴィータ7階の喫茶「風(ふう)」さんにも心からお礼を申し上げます。本当にありがとうございました。

 ところで、初日の打ち上げの時に、遊雀さんが今までのこの会の演目について、「いいバランスで並んでますね」と言ってくれました。どういうことですか、と問うと、「可龍さんにとって、『今最高に面白いと思える噺』と『今やっておくべき噺』のバランス良い」からだそうです。例えば前回のネタ「柳田格之進」などは、何年かしていいネタにするために今、仕込んでおくべきものなのだということなのだそうです。

 この話を可龍さんにしたら「それはうれしいですねぇ」と言っていました。

 つまり、このせきど落語会のお客様は可龍さんのその時点での最高のパフォーマンスを味わいつつ、将来最高のネタにするための場を可龍さんに提供・応援しているということなのだと思います。

 この会は、今後もずっと続けていく予定です。年齢を重ねて「枯れて渋みのある可龍さんの柳田格之進」はどんな噺になるのでしょう。それを聞くために、みなさん、長生きして、いつまでも可龍さんを応援していこうではありませんか。今後ともよろしくお願いします。(弦六)




行ってきました! 真打昇進披露  

4月18日(日) 「ホテルオークラ東京」 落語芸術協会主催

寝床の会より代表6名が可龍さんの真打昇進祝いに行ってまいりました。

とにかく広い会場で大人数 司会の昇太さんと記念写真 新真打の皆さんのご活躍を祈念いたします!




 
琉亭楽輝 「牛ほめ」 馬子亭い生 「高田馬場」 紋雁亭柴奴 「鼻ねじ」 花見亭一平 「粗忽の釘」
 半笑亭可い長 「厩火事」 特別ゲスト 三笑亭可龍 「宮戸川」



   風太郎、沖縄への旅立ち

沖縄出身の夢見亭風太郎(ぷうたろう)が、沖縄へ帰ることになりました。
昭和30年生まれの風太郎は、人生の半分以上を東京で生活していたのですが、
人生の再スタートは、沖縄の地で始めることになりました。

風太郎は、平成7年に「寝床の会」に入会しました。
その頃は、「寝床の会」は会員数が少なくなり、活気も、あまりありませんでした。
行動力のある風太郎の入会で会員数が増え、新規の出演会場も開拓されました。
芸にも華があり、志の輔のネタを自分のものにして、たくさんの笑いをとっていました。
「寝床の会」にとっては、「中興の祖」といえる存在だったと思います。

しかし、波乱万丈の人生を歩む風太郎、体調を崩したりして、
しばらく「寝床の会」の活動も休みがちでしたが、
復帰してからは力を発揮し、今後の活躍を期待していた矢先に、
沖縄に帰ることになり、とても残念な気持ちでいっぱいです。

沖縄でも落語は続けたいとのことで、沖縄「寝床の会」の構想もあるようです。
しかし、沖縄でどんな人生を歩んでいくのか、まったく予想もつかないのも確かです。

いったい風太郎は、沖縄で何をするのでしょうか。
東京に来た時のみやげ話が、とても楽しみですが、
沖縄に遊びに行くのも、今後は一層楽しみになります。

今まで「寝床の会」に、新鮮な風を送ってくれた風太郎、
本当に、ありがとうございました!
これからの活躍も、楽しみにしています。
2010.3.13 関戸河原クラブにて 「禁酒番屋」



如月寄席

日時 2月27日(土)

場所 関・一つむぎ館 集会室

毎年恒例の「如月寄席」、
今回は昨年、関戸公民館で開催された
「落語体験教室」に参加して終了後、
「寝床の会」に入会した
新人の三久、すい喬の2名が、
しっかりと初高座を務めました。
つくし亭三久 「鮑のし」 あられ家おかき 「町内の若い衆」 さくら家三丁目 「三方一両損」 お客さん
徒然亭若蔵 「ねずみ」 春乃家すい喬 「無精床」 森ヶ家二八 「二番煎じ」  特別ゲスト 三笑亭可龍 「雛鍔」



福祉亭寝床寄席


日時 2月21日(日)

場所 永山福祉亭


毎月、第3日曜日
午後2時から開演しています。

「寝床の会」の定席です。
 琉亭楽輝 「牛ほめ」 さくら家三丁目 「三方一両損」 紋雁亭柴奴 「錦の袈裟」



 落語の会  日時 2月20日(土)   場所 ゆう桜ケ丘ホール  主催 ゆう桜ケ丘コミニティセンター   
六弦亭弦六 「千早振る」 月の家鏡太 「代脈」 三笑亭可龍 「雛鍔」



平成21年度 ポコポコフェスタプレポコ企画
「噺、話して人気者…かも?」 

昨年に続き落語の連続ワークショップの第2弾! 
落語の面白さを体験してみるワークショップでした。
可龍さん、可女次さんに指導していただき、
「寝床の会」がお手伝いをしました。
1・2月に5回の稽古を重ね2月7日(日) に
発表会を開催しました。

参加したのは小学3年生から中学2年生の
10名の子どもたちでした。
噺ををしっかりと覚えてきて、とても意欲的に取り組みました。
のびのびと演じている子どもたちを見ていると、
子どもたちからパワーをもらえたような気がします。

主催:多摩市、町田市、稲城市、多摩市文化振興財団  
企画制作:NPO法人多摩子ども劇場、多摩市文化振興財団 
<午前の部> <午後の部>
他行 さくら亭 勇馬 秘伝書 さくら亭 勇馬
小噺 新内 ねね 小噺 新内 ねね
動物園 にぎり亭 おむすび 雑俳 上り家 すし蔵
日本昔ばなしシリーズ 四四亭 十六 味噌豆 今歩家 成金
秘伝書 雅家 十々(てんと) 愛犬チャッピー うなぎ家 かきあげ
小噺 若芝亭 木葉(キーパー) 小噺 若芝亭 木葉(キーパー)
雑俳 上り家 すし蔵 日本昔ばなしシリーズ 四四亭 十六
味噌豆 今歩家 成金 動物園 にぎり亭 おむすび
つる 安楽家 カルビ 秘伝書 雅家 十々(てんと)
愛犬チャッピー うなぎ家 かきあげ つる 安楽家 カルビ
   
粗忽長屋 徒然亭 若蔵(寝床の会) 天狗裁き 紋雁亭 柴奴(寝床の会)
こうもり 三笑亭可龍(講師)



2009年の活動報告と2010年を迎えて

2009年の「寝床の会」メンバーは、どのような会場で、どのくらい出演していたのか、表にまとめてみました。

如月寄席 さくら寄席 あさがお寄席 三落会 初笑い会 カラーカ寄席 永山福祉亭 12回 出前寄席 12回 合計
可龍(顧問)
可い長 10
一平 10
弦六
二八
風太郎
三丁目 12
い生
柴奴
若蔵
たね吉
おかき
ひょろ松
みじん娘
カルビ
合計 29 26 82

どうも昨年は忙しかったなと思っていたのですが、ずいぶん活動日が増えていました。年間出演回数は30回になりました。その他に「定例会」が21回、可龍さんの「せきど落語会」が4回、パルテノン多摩で「子ども落語ワークショップ」が5回、関戸公民館の「落語体験教室」が6回を加えると、年間活動回数は66回になります。5.5日に1回は「寝床の会」の活動があったわけです。

私(可い長)は、そのうち10回程しか不参加はないので、年間56回(6.5日に1回)活動していたことになります。年間均等に活動日があればいいのですが、かなり集中することが多く週2回活動日があるときも多かったようです。とにかく「寝床の会」創立以来記録的な活動数です。

現在、「寝床の会」の落語会は、公民館やコミュニティーセンターなどの主催事業に会として協力させていただいています。実際、公民館やコミュニティーセンターなどの土・日の利用は、希望団体数が多く、抽選になっており希望日に当選するのは、大変に困難です。現状は主催者による地域の行事に合わせた開催や広報の協力などにより、年間を通して安定的に落語会を開催することが可能になっています。

しかし、一方では、自前で手作りの落語会を開催していないので、皆で協力してお客さんを集める苦労した後の達成感など、恵まれている状況のために実感できなくなり、出演できることの感謝の気持ちが少なくなるのが心配です。ひとつひとつの会を心を込めてお客さんに喜んでいただこうという気持ちがなくなったら寂しいですね。

また、福祉亭や出前寄席などは、寄席の空間としては公民館と違って厳しいところがあります。私はお客さんとの交流がもてるので好きなのですが、ちょっと苦手な人もいるかと思います。比較的大きな会場での出演者の調整は希望者が多く難しいこともありますが、福祉亭や出前寄席などの出演も希望者が多く調整が難しいといいなと思います。

「落語を自ら演じて楽しむ」という会の趣旨からいえば、自分の芸を磨いて満足できる会場で演じてみたいと思うのは当然ですが、素人の落語を聴いてくださるお客さんを集めるのは大変なことです。その労力を主催者に負っていただいて出演の機会が確保されているのが現状です。落語会は、主催者やお客さん、スタッフなど、多くの方々の協力により、はじめて開催できることを忘れないようにしたいですね。

現在、「寝床の会」のメンバーは16名です。かつてない大世帯になりました。新しい年を迎え、これまでの活動を通して培ってきた関係者やお客さんとの信頼関係を大切にして、多くの皆さんに楽しんでいただけるよう今年も「寝床の会」の活動を盛り上げていきたいと思います。